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旧ジャニーズ性加害問題 自らの“性被害”職場に知れ渡る「セカンドレイプ」に苦しむ男性 上司に被害相談もスナックで…「信頼していたのに裏切られた」【news23】|TBS NEWS DIG

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ジャニー喜多川氏による性加害の問題をめぐり、自らの性被害が職場などに知れ渡る「セカンドレイプ」に苦しむ男性がいます。なぜ、男性の被害は知れ渡ってしまったのでしょうか。

■性被害の傷 37年経っても

川井研一郎さん
「(ジャニー)喜多川さんから直接電話がかかって来て、希望に満ちあふれましたよね、頑張ろうとか」

川井研一郎さん(55)。ジャニー喜多川氏からの性被害を訴える一人です。

18歳の時に事務所へ履歴書を送り、ジャニー氏に呼ばれてタレントらが寝泊りする“合宿所”を訪れました。

川井研一郎さん
「(合宿所では)ここに僕が座って、ここに東山さんがあぐらをかいて、テレビゲームをしていた」

ジャニー氏から被害を受けたのは、周囲が寝静まったあとだったといいます。

川井研一郎さん
「怒りもあるし、気持ち悪さもあるし。一人で泣いてましたよ、多摩川行って」

その傷は、37年経った今でも残っています。

川井研一郎さん
「小料理屋さんで、おじさんが好意を持ってくれて話しかけてきてくれたのに、この人そうなのじゃないかとか。疑心暗鬼というか、何か優しくされると、近寄ってくるとそうなのじゃないかというのがずっとある」

被害のことは親にも相談できませんでした。

川井研一郎さん
「自分が少年のときに、おじさんから性被害を受けたことをペラペラ喋れますか。そんな喋れないですよ。とにかく恥ずかしくて言えないんですよね」

そんな川井さんに転機が訪れたのは2023年のこと。

旧ジャニーズ事務所がジャニー氏による性加害を認め、被害者に補償をすると発表したのです。

川井研一郎さん
「(性加害を)正式に認めたんだって、すごいことが起こったなって。ジャニーズ事務所に電話して(被害を)訴えかけた」

川井さんは思い出したくもない記憶と向き合い、被害について事務所側に訴え出ることを決意。

■性被害「サラッと口にした程度」男性への“セカンドレイプ”

自分が勤務する会社には、補償交渉などに臨むため休むことがあるかもしれないと、上司にだけ相談しました。

川井研一郎さん
「旧ジャニーズの問題に関わってまして、ちょっと休むことがあるかもしれないのでちょっとお願いしますってことをみんなと違うところで(上司に伝えた)。必要最低限知ってもらえれば良いという感覚」

しかし、上司にだけ打ち明けたはずのことが、他の人にも広まっていたのを川井さんは予想外の場所で知ります。

川井研一郎さん
「会社側が行きつけのスナックの場所で『ジャニーズから金ふんだくって皆で酒飲もうぜ』って(言われた)」

取引先や会社の上司などと訪れたスナックで、被害について伝えていない飲食店の従業員からそう言い放たれたというのです。
 
川井研一郎さん
「何で知っているのだろうって。言いふらされているのを知ってから、また僕の悩みが深くなっているわけですよね」

みんなが被害のことを知っているかもしれない。

川井さんは休職せざるをえなくなったといいます。

いきさつを会社側に確認すると、こんな回答が文書で返ってきました。

川井さんの上司
「川井さんの件はサラッと口にした程度。店の店主に話したことは軽率だったと猛省しております」

川井研一郎さん
「(上司にだけ)信頼して言ったのに、簡単に裏切られて。普通言わないでしょ、人の性被害のこと」

今回のケースについて性暴力の被害者支援などを研究する専門家は。

法政大学 現代福祉学部 岩田千亜紀助教
「ご本人の同意も得ずに他の方にお話をしてしまった。自分の被害を軽視されたという風に、軽く見られたという風に思ってしまっても仕方がないと思う。セカンドレイプと言ってもいい」

さらに、性被害を受けたのが男性だからこそ、周囲の軽率な言動が生まれやすいと指摘します。

法政大学 現代福祉学部 岩田千亜紀助教
「全ての人が性暴力被害に遭う可能性はあるのですが、現状としては男性はやはり加害者で女性を被害者と思っている方が多い。ですので軽く受け止めてしまったということがあったのではないか」

男性にも存在する「セカンドレイプ」の被害。

それを伝えようと、その後、川井さんは実名で顔を隠さずに自らの体験を公表することにしました。

川井研一郎さん
「同じなんですけどね。女の子でも男の子でも。僕が女の子だったら大変なことになっていませんか、もっと」

勤務先の会社とは、労働局から委託された「紛争調整委員会」が間に入るなどして話し合いが続いています。

川井研一郎さん
「僕は本当に好きな仕事だったので、ちょっと休んでからどうなのかとか、辞めてしまおうかとか、そんな深くまではっきりと決められない状態」

「サラッと口にした程度」の言葉で広げられた37年前の傷痕。

川井さんはいまも被害と向き合い続けています。

■国連 専門家が調査報告書提出へ

小川彩佳キャスター:
魂の殺人と表現されるほどに、心に深刻な深い傷跡を残す性被害ですから、その記憶と向き合うだけでも痛みを伴うことだと思います。

それがいつの間にか暴露されていたというシ…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20240626-6165575)

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