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安倍元総理銃撃から1か月 1発目の発砲まで約10秒…配置変更は指揮官に伝わらず 現場には手を合わせる人も|TBS NEWS DIG

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安倍元総理が銃撃され死亡した事件から、きょうで1か月です。山上容疑者が後方から近づき、発砲するまでおよそ10秒あったことがわかりました。現場から中継です。

安倍元総理が銃撃された近鉄「大和西大寺駅」前です。事件から1か月のきょう、現場では朝から手を合わせる人の姿がみられました。中には「安倍さんが亡くなったことがショックで、前を通るたびに辛いです」と涙ながらに話す人もいました。

演説中という状況下で起きた事件。なぜ防ぐことができなかったのか。警察庁の検証が進む中、当時の状況がわかってきました。

記者
「山上容疑者はこの辺りから車道へ出て、安倍元総理に近づき発砲したとみられていますが、発砲までの時間は、およそ10秒だったということです。その間、警備中の警察官は気付かなかったということです」

安倍氏が演説を始める直前、奈良県警の警備担当の私服警察官3人と警視庁のSP1人のあわせて4人が近くで警戒に当たっていました。この時、うち1人はガードレールの外にいました。

しかし、その後、前方の聴衆が増えてきたことなどから、外にいた警察官が演説直前にガードレールの内側に移動。安倍氏が演説を始めた頃には警戒の方向が前方に変更されたとみられています。

その後、手製の銃を持った山上容疑者が後方から接近しました。接近してから発砲するまでの間、およそ10秒あったことが捜査関係者への取材で新たにわかりました。配置の変更は、現場の警備を統括していた指揮官には伝わっていなかったといいます。

警察庁関係者
『配置を変更したこと自体は合理性を欠くとは評価していない。ただ、現場の指揮に基づくものではなかった。十分な意思疎通ができていなかったところを問題視している』

手製の銃で犯行に及んだ山上徹也容疑者(41)。通常の銃とは異なっていたこともあり、1発目の銃声を聞いて「花火のような音だった」と証言する警備担当の警察官もいたということです。

事件をめぐっては、逮捕された山上容疑者の刑事責任能力を確認するため、大阪拘置所で精神鑑定などが行われています。警察庁は、今月下旬をめどに検証結果とともに要人警護のあり方についての見直しも取りまとめる方針です。

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