SNSのやりとりで親近感を抱かせた上で現金などをだまし取る「SNS型投資・ロマンス詐欺」の被害が鹿児島県内でも急増しています。
県警は23日、最近の手口を公開し、注意を呼びかけました。
警察が公開した被害の一例です。被害に遭ったのは県内の40代の男性でした。
きっかけは2024年3月に出会い系サイトで日本人女性「kotomi」を名乗る人物から受け取った1通のダイレクトメッセージが始まりでした。
男性はその後、LINEのやりとりを重ねる中で親近感を抱き、女性と実際に会う約束をしますが、数日後に女性から投資を勧められます。
「お金をたくさん持っていた方がいい。アメリカドル建ての投資を始めた方がいい」
男性は女性から指示された架空の投資用アプリをスマートフォンに入れ、アプリ内で指定された口座に10万円を振り込むと、スマートフォンの画面に3000円の利益が出たという通知が届いたため、信用したということです。
男性はその後、指定されたいくつかの口座に15回にわたって、現金およそ1200万円を振り込みましたが、利益を引き出そうとすると、「アメリカドルを日本円に両替する必要がある」などと手続きを引き延ばされ、さらには保証金として現金を要求されたことから男性は詐欺に気づいたということです。
10月中旬までに男性から被害届が出され、県警が捜査を行っています。
県警はSNSやマッチングアプリで投資話を持ちかける詐欺では、相手が指定する振込口座が度々変わったり、外国人名義の口座が使われる特徴があるとして注意を呼びかけています。