独自追跡ジャニーズ事務所スタッフ2人が性加害 元Jr.証言「当時はジュニア担当」【サンデーステーション】(2024年3月31日)

芸能界ゴシップ
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イギリスの公共放送BBCの取材で、ジャニー喜多川氏のほかにも事務所スタッフ2人が性加害を行っていたことが分かりました。
一体、何が起きていたのか。独自に追跡しました。

■「当時から加害の噂 耳に…」元Jr.が証言

当時のことを知る人物に会うため、取材班は大阪に向かいました。
(元ジャニーズJr. 二本樹顕理さん(40))「当時からそういう噂は耳にしておりました。マネージャーが加害行為を行っているという噂を耳にしておりまして、ジャニーズJr.に対して加害行為を行っていたと」
1996年からおよそ2年間、ジャニーズ事務所に所属していた、二本樹顕理さん。当時、ジャニー喜多川氏から性加害を受けていましたが、その一方で、ほかの事務所スタッフによる加害行為の噂を耳にしていたそうです。
Q.マネージャーの性加害行為を知って?
(元ジャニーズJr. 二本樹顕理さん)「ただただショックで、絶句するしかなかったですね」

(英BBCモビーン・アザー記者)「このニュースの展開を世界の反対側から1年以上追いかけていました」
30日、イギリスの公共放送BBCが世界同時放送したジャニー喜多川氏による性加害問題の続報。被害者の救済を行うSMILE-UP.の東山紀之社長がインタビューに応じ、ジャニー喜多川氏のほかに事務所スタッフ2人も性加害を行っていたことを認めました。
(英BBCモビーン・アザー記者)「私たちは元Jr.の方と話をしました。この方は事務所の所属タレントに対して、別のスタッフによる性的虐待があったと承知していると話しています。ジャニー喜多川氏に加えてそう指摘されていることはご存じですか?」
(SMILE-UP. 東山紀之社長)「僕がいま聞いているのは2人と聞いています」

▽元Jr.証言「加害スタッフは当時マネージャー」
このスタッフとは一体どんな人物なのか?
Q.2人ともご存知ですか?
(元ジャニーズJr. 二本樹顕理さん)「私は1名しか存じ上げておりません」
Q.1名は顔も名前も分かる?
「分かります」
Q.その1名の方は当時どういうポジションだったんですか?
「当時はジュニア全体の担当のマネージャーでした。全体を1人で仕切っていました」
Q.ある程度の権力者でもあったということですか?
「そういう側面もあるかもしれないですね」
また、「当事者の会」も複数の被害者から聞き取りなどをした結果、このマネージャーだったA氏らスタッフ2人が性加害を行っていたとみています。
(元ジャニーズJr. 二本樹顕理さん)「(A氏から)2人きりになるように促されたり誘われたりするようなことがあるとか。どこかに連れて行かれて(加害行為を)やっていたというような話は耳にしていましたね」
Q.近くに相談できる大人は?
「いなかったですね。基本的に大人のスタッフっていうのがジャニーズ喜多川と振付師とマネージャーの3名くらいなんですよ。ほとんど周りに相談できるような大人はいなかったですね」
10年以上前に事務所を退所したというマネージャーA氏。
Q.二本樹さんが知っているマネージャーってこの方ですかね?
(元ジャニーズJr. 二本樹顕理さん)「この方ですね。これ最近の写真ですか。少し年齢を重ねていますけれども、面影はありますね」
A氏のものとみられる携帯の番号に電話してみると…コールはしますが、出ませんでした。
A氏の自宅とされる場所に向かうと…親族だという人物が出てA氏は不在とのこと。「本人に連絡するように伝える」と応じてくれましたが、きょうまでに連絡はありませんでした。

■報道から1年 BBC記者「問題終わっていない」

去年3月の放送後も取材を続けるイギリスBBCのモビーン・アザー記者に話を聞きました。
(英BBCモビーン・アザー記者)「解決していない疑問が数多くあり、再び日本に戻ってこの問題を取材し続けたいと思った。旧ジャニーズ事務所での組織的な性加害問題はまだ終わっていない。多くの人から連絡があり『取材を続けてください』との声があった」
アザー記者は二本樹さんらの証言を集めた上で、事務所スタッフの性加害について東山社長に直接問いました。
(SMILE-UP. 東山紀之社長)「僕がいま聞いているのは2人と聞いています」
(英BBCモビーン・アザー記者)「ではこのことは、喜多川氏によるものだけでない性的虐待の社内文化が事務所内にあったと示すものだと懸念していますか?」
(SMILE-UP. 東山紀之社長)「そういう文化があったとは思っていません」
(英BBCモビーン・アザー記者)「(喜多川氏のほかに)2人の事務所スタッフについても虐待の疑惑があるのなら、それは根深い問題を示すことではないですか?」
(SMILE-UP. 東山紀之社長)「それも踏まえてやはり、会社を変えていかなければいけないなと思っています」

この報道を受け、SMILE-UP.側は去年8月の時点で「この事象を認識していた」とコメントを発表しています。その当時に公表された70ページほどの調査報告書。29ページのこの部分。
(調査報告書 去年8月公表)「ジャニー氏以外にも、ジャニーズ事務所の社員による性加害があることが確認された」
「社員による性加害がある」との記述はあるものの、人数など詳細については明らかにしていません。
(東山社長の会見(去年9月))「スタッフの方ですか?」
「はい」
「それはあの聞きました。厳しく対応していくべきだなと思う」
BBCの報道を受け、SMILE-UP.側は当該のスタッフについて、去年9月までに厳正に対処したとしています。
テレビ朝日は、SMILE-UP.に2人のスタッフについて説明を求めましたが「個人のプライバシーに係る事項につき、個別の回答は控えさせていただきます」として回答を避けました。

(英BBCモビーン・アザー記者)「私はテレビ、ラジオ、新聞社で働くすべてのジャーナリストが、厳しい質問をすべきだと強く信じています。それこそジャーナリズムだと思います。それをしないのならばジャーナリズムとはいえません。世界中のジャーナリスト、本件では日本のジャーナリストに対し、触りにくい問題も取り上げてほしい」

■“警察への情報提供”問われ 東山氏は

(英BBCモビーン・アザー記者)「あなたがいま言及している複数の人物はまだ存命なんですか?」
(SMILE-UP. 東山紀之社長)「僕が知る限りは亡くなったという話は聞いていません」
(英BBCモビーン・アザー記者)「少年を虐待した複数の人間がこの社内にいたと調査で明らかになったら、ただ常識としてその情報は警察に提供する必要がありませんか?」
(SMILE-UP. 東山紀之社長)「法的なことを考えると僕らには権限がないと思いますので、その当事者の人たちがそれに対して刑事告訴をしたら、僕らとしては全面的に協力するということになるとは思います」
(英BBCモビーン・アザー記者)「このことは一定の正義を確保する機会では?道義上(警察に情報を提供するのが)正しいことではないですか?」
(SMILE-UP. 東山紀之社長)「実際、僕も答えがわからないですね。どこの着地点が果たして正しいのか、被害に遭った人たちはどういうことを望んでいるのか…も踏まえてやはりちょっとこれは難しい問題だと思っています」
(英BBCモビーン・アザー記者)「私に賛成するなら、では今日約束できますか?この問題の検討を再開すると。そしてこの件を警察に届け出るべきではないかとあなたに助言している人達に相談すると」
(SMILE-UP. 東山紀之社長)「もちろんオプションとしては考えなければいけないと思っています。ただ被害者の方たちの思いというのが一番大事だと思いますので」
(英BBCモビーン・アザー記者)「その件で被害に遭ったサバイバーの人たちに刑事事件としての立件を望むか質問していますか?」
(SMILE-UP. 東山紀之社長)「いや、どなたなのかを理解してないです、僕は」
性犯罪については2017年に法改正され、被害者が告訴しなくても起訴できるようになりましたが、東山社長は「被害者が告訴した場合、全面的に協力する」と述べています。

(英BBCモビーン・アザー記者)「問題は東山社長が(性加害をした)2名のスタッフは存命だと言っていたこと。私は性的虐待被害者に関するドキュメンタリーを多く制作してきましたが、被害者は恥辱のために非常に声を上げにくい立場にあります。だから個人的にはSMILE-UP.や東山社長が『被害者の意志に任せる』と言うのは十分でないと思います」
SMILE-UP.がおととい発表した補償状況によれば被害を申告した人は973人、このうち支払いを完了した人は324人。金額は公表していません。

3月31日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp